余呉地域は獣害や農家の過疎高齢化に伴い遊休農地が増えていること課題とされていま
す。弊社では、このような土地を活用し、新たな栽培作物を特産品にしようと、獣害が受
けにくい品目として、古くからエゴマが栽培されてきたことに着目しました。自家用に栽
培していたエゴマを農家に増産をお願いし、120㎏を確保して「えごまオイル」を開発し
ました。
開発当初(平成26年)は90g入りのオイル100本余りを試作して、えごまオイルを使用し
た料理試食会を開催するなど、市場の反応を伺いました。現在の食生活に欠かせない「オ
メガ3脂肪酸」を多く含むことなど、近年高まる健康志向の背景もありメディアに取り上
げられる機会が増え、また需要もあることから、本格的に開発に取り組みました。
弊社ではエゴマを農家から買い取ることで生産者を増やし、現在、余呉産の「煎りえご
ま」「えごまオイル」を販売しています。
開発からこれまで、エゴマの搾油は外部事業所へ発注していましたが、2022年(令和4
年)には余呉地域の方々と共に「余呉エゴマ生産組合」を設立し、水洗機、選別機、搾油
機の機械を購入し、2023年(令和5年)からえごまオイルの製造が全て余呉地域でできる
ようになりました。
現在、エゴマの栽培を増やすべく、余呉エゴマ生産組合と共に取り組んでいます。弊社
から始まった特産品開発が地域資源の活用と次代に繋げる事業の一助を担っています。
2023年(令和5年)には弊社社員が日本エゴマ協会のえごまマイスターを取得し、余呉
のエゴマの普及に努めています。